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子癇前症や子宮内胎児発育遅延がない妊婦に対する魚油などのプロスタグランジン前駆体補充

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Abstract

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背景

集団研究では、妊娠中に魚介類を多く摂取すると、妊娠期間が長くなり、乳児の出生時体重が重くなり、子癇前症の罹患率が低下することが示されてきている。集団研究では、妊娠中に魚介類を多く摂取すると、妊娠期間が長くなり、乳児の出生時体重が重くなり、子癇前症の罹患率が低下することが示されてきている。

目的

魚油などのプロスタグランジン前駆体の妊娠中の補充について、子癇前症、早産、低出生時体重、および不当軽量児のリスクへの影響を推定すること。

検索戦略

Cochrane Pregnancy and Childbirth Group Trials Register(2005年12月)、The Cochrane Central Register of Controlled Trials(The Cochrane Library 2005年2号)、およびMEDLINE(1966年~2005年4月)を検索した。

選択基準

妊娠中における、魚油などのプロスタグランジン前駆体の経口補充と、プラセボまたは無治療を比較したすべてのランダム化試験。妊娠中における、魚油などのプロスタグランジン前駆体の経口補充と、プラセボまたは無治療を比較したすべてのランダム化試験。

データ収集と分析

2名のレビュー著者が独立して試験を選択し、データ抽出と試験の質を評価した。

主な結果

本レビューでは、女性2783例を対象とした6件の試験を選択した。これらのうち女性1477例を対象としたもっとも規模が大きい3件の試験について、質が高いと評価した。魚油サプリメントに割り付けられた女性では、プラセボまたは無治療に割り付けられた女性と比較して、平均妊娠期間が2.6日長かった(重み付け平均差(WMD)、2.55日、95%信頼区間(CI)1.03~4.07日;3件の試験、女性1621例)。これは、満37週以下の出産の相対リスク(RR)における2群間の明確な差にはならなかったが、魚油に割り付けられた女性では満34週以下の出産のリスクが低下した(RR 0.69、95%CI 0.49 ~0.99;2件の試験、女性860例)。コントロール群と比較して、魚油群の女性から生まれた乳児は出生時体重がやや重かった(WMD 47 g、95%CI 1 g~93 g;3件の試験、女性2440例)。しかし、低出生時体重や不当軽量児の割合に、両群間で全体的な差はなかった。子癇前症の相対リスクに両群間で明確な差はなかった。

著者の結論

子癇前症、早産、低出生時体重、または不当軽量児のリスクを低下させるために、妊娠中における魚油などのプロスタグランジン前駆体の日常的な補充を支持するには、エビデンスが不十分である。

PICO

Population
Intervention
Comparison
Outcome

El uso y la enseñanza del modelo PICO están muy extendidos en el ámbito de la atención sanitaria basada en la evidencia para formular preguntas y estrategias de búsqueda y para caracterizar estudios o metanálisis clínicos. PICO son las siglas en inglés de cuatro posibles componentes de una pregunta de investigación: paciente, población o problema; intervención; comparación; desenlace (outcome).

Para saber más sobre el uso del modelo PICO, puede consultar el Manual Cochrane.

Plain language summary

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子癇前症や子宮内胎児発育遅延がない妊婦に対する魚油などのプロスタグランジン前駆体補充

妊婦が魚油を補充することが、子癇前症や不当軽量児のリスクを低下させるのに役立つことを示す十分なエビデンスはない。

母親の子癇前症、乳児の早産や低体重は比較的よくみられる妊娠合併症で、乳児や母親の健康に深刻な影響を与えることが時々ある。魚や魚油に含まれるオメガ‐3脂肪酸には、これらの合併症を予防する可能性がある。本レビューでは、女性2755例を対象とした6件の試験を同定した。妊娠中に魚や魚油を補充すると、妊娠期間が2~3日長くなり、乳児の出生時体重がやや増加し、34週以下で生まれる乳児数がやや減少した。しかし、これらの影響は小さく、乳児の早産や低体重、および母親の子癇前症の全体的なリスクは低下しなかった。この課題に十分取り組み、補充が無害であることを示すには、多くの女性が試験に参加する必要があると考えられる。さらなる研究が必要である。