Scolaris Content Display Scolaris Content Display

特発性慢性疲労および慢性疲労症候群の治療に対する中薬(中医学の薬草療法)

This is not the most recent version

Collapse all Expand all

アブストラクト

available in

背景

慢性疲労は徐々に増えている。慢性疲労に対する現行の医療の治療効果は限られており、一部の患者は中薬などの東洋医学を利用している。

目的

特発性慢性疲労および慢性疲労症候群の治療に対する中薬の有効性を評価すること。

検索戦略

中薬、慢性疲労および臨床試験に関連する用語について、以下のデータベースを検索した。CCDAN Controlled Trials Register (2009年7月)、MEDLINE (1966〜2008年)、EMBASE (1980〜2008年)、AMED (1985〜2008年)、CINAHL (1982〜2008年)、PSYCHINFO (1985〜2008年)、CENTRAL (2008年2号)、the Chalmers Research Group PedCAM Database (2004年)、VIP Information (1989〜2008年)、CNKI (1976〜2008年)、OCLC Proceedings First (1992〜2008年)、Conference Papers Index (1982〜2008年)およびDissertation Abstracts (1980〜2008年)。対象とする研究およびレビュー記事の参考文献一覧を検討し、該当分野の専門家に助言を求め、その他の研究について問い合わせた。

選択基準

選択基準は、発表されたまたは未発表のランダム化比較試験(RCT)で、特発性慢性疲労または慢性疲労症候群と診断された参加者を対象に、中薬とプラセボ、現行の標準治療(SOC)または無治療/待機者リストを比較したものであった。目的とするアウトカムは疲労であった。

データ収集と分析

慢性疲労の治療に中薬を検討したRCTについて13件のデータベースを検索した。参考文献数は2400件を超えた。2名の著者が、試験のスクリーニングおよび選択基準の評価を行った。

主な結果

選択基準を満たす試験は同定されなかった。

著者の結論

慢性疲労に対する中薬の使用を検討した試験は存在したが、いずれの試験にも方法論上の限界 が認められ、対象から除外した。中国で実施され、RCTと記載された試験の多くが厳格なランダム化の手法を用いていなかったことは特記すべきである。意義のあるデータを生成するためには、今後の研究で手法を改善する必要がある。

一般語訳

available in

慢性疲労に対する中薬(中医学の薬草療法)

特発性慢性疲労の治療法は選択肢が少ない。本レビューでは、特発性慢性疲労に対する中薬(中医学の薬草療法)の使用の検討を試みた。慢性疲労症候群に対して中薬を検討した試験もあったが、選択基準を満たす試験はなかった。選択基準の目的は、対象を狭くして厳密な方法で実施された意義のある試験のレビューを行うことであった。使用したコントロールの種類や試験デザインなど方法論上の限界が認められ、データの有用性が制約された。